今回の記事では、「あのとき流行ったゲームは今」をテーマに、元祖馬ゲーとして一時期流行った「Pegaxy」について解説していきます。
Pegaxyが人気になった理由や、ゲームが衰退した理由も詳しく解説していきます。
過去のゲームが何故衰退したのかを理解することで、これからNFTゲームに参入する際の参考になると思います。
良かったら最後まで見ていってください!
Pegaxyとは
Pegaxyは14人のレーサーとトップ3の座を争う、PVPスタイルの競馬ゲームです。
レースには、風、水、火、スピードなどの様々な要素があります。
そのため、戦略的に馬を育成しなければなりません。
上位3位以内に入ることで、PegaxyのトークンであるVIS(Vigorus)を獲得することができ、直接現金に換金することができます。
ゲーム内では、馬の繁殖、合成、レンタル、販売、レースなど様々なコンテンツが実装されており、VISトークンを獲得することができます。
Pegaxyが流行った理由
Pegaxyが流行ったのは、昨年12月頃から2月上旬ごろまでと、たった3か月間の命でした。
ですが、NFTゲーム界隈の中では当時一番の盛り上がりでした。
Pegaxyはなぜ流行ったのでしょうか?
その理由を以下の3つに分析してまとめました。
競馬という新ジャンル
Pegaxyは、競馬ジャンルのNFTゲームです。
当時は、競馬系のゲームが確立していませんでした。
厳密に言えば、ZED Runなど競馬系プロジェクト自体は他にも存在していましたが、いち早くゲーム化に踏み込んだのはPegaxyのみだったため、馬ゲーといえばPegaxyという立ち位置を確立することに成功しています。
完全自動化のスカラーシステム
Pegaxyの技術的に一番凄いと感じたのが、ゲーム内で完全に自動化できるスカラーシップシステムが実装されているということです。
仕組みを説明すると、馬のオーナー(マネージャー)が、マーケットに自分の馬を出してスカラーを公募します。
公募する際にスカラーに渡す報酬の割合などの設定が可能。
スカラーをやりたいユーザーは、公募に出されている馬の中から、自分が納得いく条件の馬を選択し、プレイをして利益をあげます。
プレイによってあげた利益は、マネージャーの報酬割合に基づいて自動で自分のウォレットに支払われます。
AxieInfinityの場合だと、自分でスカラーに給料を支払わなければなりませんでした。
ですが、Pegaxyではその手間が一切ないのが利点です。
そのため当時は、既存のアクシースカラー達にPegaxyのスカラーシップをやらせているマネージャーも多かったです。
AxieInfinityの失敗を活かしたエコシステムの構築
AxieInfinityはトークンの消費方法がブリードしかありませんでした。
そしてNFTの個体が増えすぎた影響で、トークンの供給量が増えすぎて売り圧が増えて衰退しました。
PegaxyはAxieInfinityと同じ過ちを繰り返さないように、ブリードに掛かるコストがかなり多めに設定されています。
要するに、
「AxieInfinityのブリードコストだと、トークンの供給量に対して全体的な需要が追いつかないからコストをあげよう」
という考えだったのだと思われます。
この影響で、Pegaxyが流行りだした初めの方はゲーム内のエコシステムが順調に回っていきました。
当時の盛り上がり
Pegaxyの盛り上がりは、年明け1月から2月上旬ごろが一番熱かったです。
ガバナンストークンのPGXは、2月の頭に約120円近くまで高騰していました。
レースで勝つともらえるVISも、同時期に約30円程の値を付けていました。
ちなみに、当時は1位で約100枚近くのVISが獲得できたため、1分ほどのレースを眺めているだけで約3000円が手に入るという今では考えられないゲームでした。
全盛期のTwitterの声
Foundingペガは1頭100万円近くまで高騰していました。
Foundingペガとは?
Pegaxy開発チームが作成した5000体限定のNFTのこと。
ブリードによって生成されないNFTなのでジェネシスNFTとも呼ばれます。
ジェネシスNFTは「所有しているだけで付加価値が付く可能性が高い」ため、基本的にどのプロジェクトでも高価なことが多いです。
一番盛り上がっていた時期は、普通の馬一頭の最低価格が2000ドル近くでした。
今では懐かしい記憶です(笑)
今はどうなってる?
2月の上旬まで盛り上がっていたPegaxy。今はどうなっているのでしょうか。
6/22時点での価格は約2.5円。
全盛期から約48分の1まで価格が下がっています。
こちらはVISのチャートです。
価格は約0.016円。
全盛期から約1875分の1まで価格が落ちています。
PGXは発行枚数が決まっているのに対して、VISはゲームがプレイされる限り無限に供給されていくので、エコシステムが改善されない限り売り圧が増えていく状態です。
次は馬のフロアを見ていきましょう。ちなみに、こちらのサイトでPegaxyのNFT数やフロア価格などが分かります。
https://apollo.pegaxy.io/
現在のフロアは約1.3ドルです。当時は1頭20万円を超えていたのに、今では200円で購入できます!(笑) VISの下落具合と比較すれば妥当な価格ですね。
Pegaxyが衰退した理由
ではなぜPegaxyが衰退したのでしょうか?その理由を分析してみました。
ブリード以外の消費コンテンツが無かった
AxieInfinityの反省を踏まえてブリードコストを上げていたPegaxyですが、ユーザーが爆発的に増えた影響でトークンの供給が過多になりました。
結局ブリードコストをあげたところで、他に消費するためのコンテンツを作らなかったのが衰退した一番の原因だと考えます。
当時はステータス関係なく、確率で入賞できるかが決まっていました。
そのため、ステータスを強くするためにトークンを消費するといったことができませんでした。
NFTゲームは、
- いかにユーザーが課金したくなるようなコンテンツを作り出せるか
- ゲーム内で沢山経済を回せるようなイベントなどを実行できるか
これらが最低限成り立たないとうまく続きません。
ぜひ今後の参考にしてみてください。
公式リンク
Pegaxy公式サイト:https://pegaxy.io/
Apollo(ツール):https://apollo.pegaxy.io/
VIS価格:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/vigorus/
PGX価格:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/pegaxy/