ENSとは?
今回はGameFiではなくNFTのお話です。
皆さんはEthereum Name Service(ENS)をご存じでしょうか。
Twitter等で「taro.eth」のように名前を付けている方を見る事はありませんか?これは、ENSを利用している方の場合があります。
公式サイトは日本語にも対応していますので、行って読むことも出来ますが…一言でまとめましょう。
物凄くざっくり話すとこういう事になります。
MetamaskでもEthereumメインネットではこのような表記があります。
ここで送りたい相手のENSを入れれば、送金することが出来ます。
いちいちコピーアンドペーストしなくてよいのはメリットです。
コピペは間違えにくいのでメリットデメリットは一概に言えないのですが。
※ただしコピーアンドペーストをした時に送り先を勝手に書き変えてくるウィルスに感染している事がありえるので、コピーアンドペーストは必ずしも安全ではありません。確認を行いましょう。
一部ENSの価格が上昇しています
最近海外ではENSの取引が活発になっています。
ENSはNFTなので、Openseaで販売することが出来ます。
その場合、買ったENSと関連付けられているのは元のホルダーである事が多いです。ENSのサイトで自分のアドレスと関連付け直さなければ元の持ち主に届いてしまうので注意です。買うだけでは自分に届きません。
Openseaの一番上にも載りました。それ以降はやや落ち着いていますが、取引は活発です。
特筆すべきENSを挙げるならば、数字の000-999の3桁のENSでしょう。
7月の頭頃には、これらはなんと30ETHを超えていました。
2022/07/22現在でも、最も安いもので20ETH~となっています。
また、何かの名前にも高値がつくことがあります。
例えば直近ではsony.ethやstarbucks.ethに50ETH程の価格が付きました。
何故このようなものが売れるのでしょうか?
始まりは数字のENSは高く売れるかもしれないという噂
NFTのコレクティブルには番号が振ってありますよね。
〇〇#1234
といった風に。
ここが注目されました。
市場はこう考えたのです。
高額のNFTを持っている人々が自分の数字を買うんじゃないか?
こうして、数字の取引が始まりました。
その中でも数字の3桁は特別視された結果、非常に高額になったのです。
なんと000.ethは300ETHで売れました。
これを後押しするように、ENSの専門マーケットプレイスが登場し始めました。
その中で現状最も有名なのは、以下のENSvisionでしょう。
Openseaとの最大の違いは、ここではENSがカテゴリ分けされています。
例えば先ほどの000-999のENSは999clubというカテゴリとしてコレクション扱いになっています。
今までENSを探すのも相場を知るのも検索が非常に難しかったのですが、このようにコレクションとして分別されたので誰にでもわかりやすくなりました。
これが大きく後押ししたと私は考えています。
これなら誰にでもとっつきやすいですよね。
4桁数字の10kclubも存在しますが、やはり1ETH~となかなかお値段がします。
このように、今何が売れているのかも分かるので大変とっつきやすくなりました。
ENSをカテゴリ分けしたことで、それぞれがNFTコレクションのようになったのです。
コレクションは申請で上場する形になるので、自分で好きなコレクションを作って登録することも出来ます。
これによって色んなコレクションが出来ています。
これはポケモンの名前のENSを集めたものですね、そこそこのお値段がします。
ピカチュウの値段は…想像がつきませんね笑
実際にDAOとして活動も行われているので、ある種のPJとしてみる事も出来るでしょう。
ただの名前に高額を出すのは変にも思えるのですが、ENSはブロックチェーンのエクスプローラー上で意外と目立ちます。
で、これが高額だと知っているとちょっと通な訳ですね。
そういう所に値段がついているんじゃないかとわたしは考えています。
4桁でも十分目立ちます。少なくとも見かけるとこういった流行への情報感度が高い人なんだとは感じました。
ENSに高値が付いた理由の一つはこういった経緯です。
もう一つは、純粋に企業が将来取得することを期待した投資/或いは投機としての側面があります。
バドワイザーが「Beer.eth」を約1000万円で、NFT画像を300万円弱で購入
他にも過去に、Pumaがpuma.ethにTwitter名を変えたことが話題にもなりました。
プーマがTwitterアカウント名を「Puma.eth」にリブランディング
なので、直近のsony.ethやstarbucks.eth等の高値での取引は将来sonyやstarbucksが買う事を期待した投資と考えれば納得しやすいと思います。
実はファッション性もあるENS
ENSは公式サイトで持ち主は自由にアバター画像を設定する事が出来ます。ですので、意外とファッション性もあります。
正直ちょっとカッコいい…。
Pokemon DAOならPokemonの画像が使われていたりするので、物凄くイメージがしやすいですね。
諸事情によりリンクとなりますが、以下はルカリオの英語名です。
使用に問題が無ければ推しの作家さんのNFTを設定して宣伝してみたり、或いはETHscan上で目立ちやすいENSに自分の作品を載せてみるといった用途も考えられそうです。
ENSの注意点
ENSには契約期限が存在します。それが切れると3か月の猶予期間がありますが延長費用を払わなければ他者に取得される可能性が出てきます。
そしてこの延長費用は、文字数が少ないほど高いです。
3文字であれば640$/年です。
4文字でも160$/年、5文字以降は5$/年の費用がかかります。(2022/07/22現在)
つまり、3文字を取得するにはそれなりの覚悟が必要です。
他にも、購入したら自分のアドレスと紐付けないと前の持ち主の所に行ってしまうなどの注意点もあります。
ENS流行のまとめ
- 高額NFTの持ち主が自分の番号を買うんじゃないかといった思惑から数字が値上がりした。
- 企業が実際に購入するといった事例があるので、それ目当ての投資が行われている。
- それらを後押しするように、専用のマーケットプレイスが出来て探すのが大きく便利になった。このカテゴリ分けにより新しいNFTコレクションのジャンルとして見られるようになった。
- ENSの取得を行う場合は公式サイトで登録する、もしくは欲しいものが取られていたら買う。どちらの場合も残り契約期限と自分に関連づいているかに気を付ける。
リンク
Twitter:https://twitter.com/ensdomains
公式:https://app.ens.domains/
皆さんのウォレットアドレス、0x…..読みにくいですよね?
じゃあ好きな名前を取ってつけてしまおう。
→ taro.eth