12月14日、Move-to-EarnアプリであるDEFYのベータ版がローンチされました。
2022年はさまざまなSTEPNに似たM2Eがリリースされましたが、DEFYは少し違うとのことで注目を集めています。たとえば、トークンを得るには普通に歩くだけでなく、パズルを解いたり、ARで敵を倒したりしなければなりません。
今回は、そんなDEFYのベータ版を実際にプレイして紹介します。ベータ版は初期の構造と異なっている部分もあるので、プレイを考えている方はぜひ参考にしてください。
なお、DEFYの基本情報については、他記事で詳しく解説しています。
DEFYの世界
DEFYを始めるには、マスクNFTが必要です。まずは、なぜマスクが必要なのか、世界観を見ていきましょう。以下、ホワイトペーパーなどからまとめたストーリーです。
舞台は、フューチャーシステムズ(Future Systems)という一企業だけが権力を手中に収めている、そう遠くはない未来。同企業は不正な買収を行ってグローバルネットワークを掌握し「すべての人に無料で提供する」という名目で、支配権を手に入れた。もはや、プライバシーや個性は、過去の遺物なのである。
フューチャーシステムズを内側から崩壊させようする内通者の名は、「kha0s」。工作員であるあなたは、彼が作ったバーチャルマスクを使って身元を隠し、フューチャーシステムズのネットワークに侵入しなければならない。
工作員のミッションは、フューチャーシステムズのタワーをハッキングし、ウォレットの場所を明らかにすることである。フューチャーシステムズから追手がくる前に、奴らの資金を盗み出してほしい。盗み出したFCOINは、kha0sに届けられる。そうすれば、彼はシステム全体をダウンさせられるだろう。
ただし、フューチャーシステムズのドローン防衛システムには十分注意すること。襲われれば、我々は助けることができない。唯一逃れられる方法があるとすれば、EMPで破壊することくらいだろう。
どうやら悪の組織・フューチャーシステムズと、反旗を翻すkha0sと工作員(プレイヤー)という対立構造になっているようですね。フューチャーシステムズのシステムをダウンさせるため、プレイヤーはタワーをハッキングしなければならないようです。
DEFYベータ版のトークン
DEFYにはふたつのトークンがあります。ゲーム内で手に入れられるFCOINと、ユーティリティトークンの$DEFYです。
DEFYのマルチユーティリティトークン。FCOINと交換できる他、DEX/CEXからの購入も可能。NFTの購入やガバナンス投票などに必要となる。
DEFYのベータ版の始め方
プレイするには、身元を隠すためのマスクを手に入れなければなりません。現在ベータ版をプレイするためにはマスクを購入する必要があります。
マスクの名前 | 入手方法 | できること |
Generic Masks | アカウント作成時に無料配布 | 特になし |
Genesis Masks | OpenSeaから購入 | ・特定の機能へのアクセス ・バーンし、より優れたマスクをミント ・FCOINを$DEFYに変換 ・貢献度に応じて報酬を受け取る |
Uprising Masks | OpenSeaから購入 | 同上 |
Phantom Galaxies x DEFY Masks | OpenSeaから購入 | 同上 |
どうやら有料のマスクならできることが多そうですね。特に、FCOINを$DEFYにできるかどうかは大きな要素となりそうです。
この段階では、有料のマスクでプレイする方は、まずマスクを購入してください。無料のマスクでプレイする方は次に進みましょう。
アプリをセットアップ
次に、アプリをインストールします。アプリはiOSとAndroidの両方でプレイ可能です。
iOS | https://testflight.apple.com/join/GBJgmuwJ |
Android | https://play.google.com/apps/testing/com.defylabs.defygame |
インストールをしたら、次に「Connect Wallet」からウォレットを紐づけます。署名をして画面に戻り、「Link Wallet with Profile」をタップ。マスクを選択して、「Done」をタップすれば完了です。
DEFYの基礎用語
DEFYをプレイするなら、絶対に知っておくべき用語は「エナジー」と「バッテリー」です。これらは本ゲームにおける体力のようなもので、NFT選びなどでも重要な役割を果たします。これらはホワイトペーパーではなく、Mediumで解説されているので、ぜひご確認ください。
エナジーとは
ゲームをプレイするにあたり、各動作で必要となるのがエナジーです。HPみたいなものですね。たとえば、以下のようなシーンで必要となります。
- タワーのスキャン -5
- タワーのハッキング -10
- ウォレットを盗む -10
- ウォレットの暗号を解読 -5
- ウォレットのアップロードの加速 -5/-10/-15
NFTによって最大エナジー量は異なります。1分につき1エナジーが回復する点は変わらないようです。20 $DEFYを支払えば今すぐにエナジーを回復できます。
バッテリーとは
一方で、プロフィール画面に表示されているバッテリー(Battery Health)は、マスクの劣化を表しています。マスクは、エナジーを消費する、または時間の経過で劣化するものです。バッテリーは一定のエナジーが消費されるたび、1%ずつ減少していきます。
そのため、蓄えられるエナジーの量は時間とともに少なくなっていくのです。しかし、アプリ内で販売中の修理キットを使えば、バッテリーを交換できます。これは一回あたり100$DEFYで可能なようです。
DEFYベータ版のプレイ方法
DEFYには今のところチュートリアルがないため、インストールをするといきなりゲームが始まります。しかも、ホワイトペーパーと現在の仕様は少し異なっているため、事前に確認することがおすすめです。ここからは、実際にプレイしている画面を交えながら解説していきます。
タワーをスキャン
最初に、アプリを起動するとプロフィールの画面が表示されます。プレイするには、画面下部の「CONNECT TO FNET」をタップし、現在位置を表示してください。
しかし、このままでは肉眼で見えないようにされているタワーが表示されないため、画面下の「ZONE SCAN」を長押ししてエリアをスキャンしましょう。大体3秒くらいスキャンすれば、タワーとそれを取り囲む六角形が表示されるはずです。
タワーをハッキング
次に、タワーをハッキングします。現在自分が入っている六角形の真ん中にあるタワーが、ハッキング可能なタワーです。「SLIDE TO HACK」と書いてある部分を右にスライドし、ハッキングを開始します。
セキュリティレベル | 保持しているFCOIN |
低い(緑) | 〜1200 |
普通(黄) | 〜2800 |
高い(オレンジ) | 〜6400 |
最高(赤) | 〜9600 |
ベータ版では最高レベルのタワーが実装されていないため、高レベル(オレンジ)のタワーが実質の最高レベルとなっています。セキュリティレベルは循環しており、最高レベルに達した後はフューチャーシステムズが資金を回収するため、再び低いレベル(緑)に戻る仕組みです。
ハッキング(ミニゲーム)
ハッキングを成功させるには、制限時間以内にタスク(ミニゲーム)をクリアしなければなりません。画面上に表示されている文字列をグリッドの中から探し出し、指でなぞってください。難易度はタワーのセキュリティレベルが低いほど簡単になります。
ウォレットを盗む
ハッキングに成功すると、ハッキングしたタワーが管理しているウォレットの位置が明らかとなります。タワーが復旧するまでの1時間で、表示されているウォレットの場所まで行き、「SLIDE TO STEAL」をスライドして盗みましょう。1時間が経つとタワーは復旧し、ウォレットを盗めなくなるためご注意ください。ハッキングしたタワーのセキュリティレベルは、以前と同じか、もしくは低くなるようです。
データをアップロード
ウォレットを盗んだ後は、六角形のエリア内でデータをアップロードしなければなりません。しかし、アップロード中にもウォレットを取り返そうとするドローンが追いかけてきます。ドローンに追いつかれてしまうと、ウォレットはゼロに…。
エリアを離れるとドローンは追ってきませんが、離れている間はアップロードが停止されます。エネルギーを消費すればアップロードの加速も可能です。必要エネルギーはセキュリティレベルによって異なります。
セキュリティレベル | アップロード加速に必要なエネルギー |
低い(緑) | 5 |
普通(黄) | 10 |
高い(オレンジ) | 15 |
各ウォレットがアップロードを加速できるのは最大6回までです。
アップロードの加速が不可能な場合は、ウォレットをひとつ落としてしまうのも手でしょう。なぜなら、ドローンは1回につき1つしかウォレットを運べないため。複数のウォレットを持って逃げている時は、ひとつを道端に落とすことで、他のウォレットのアップロードを優先するのもひとつの手段です。
ドローンは2種類
ドローンには、コレクタードローンとハンタードローンの2種類があります。コレクタードローン(以前の名前はARM-1000)は工作員に無害で、ウォレットをタワーに運ぶ以外の機能はありません。厄介なのはハンタードローン(以前の名前はARM-2000)です。
ハンタードローンに追いつかれると、ウォレットが取り返されるだけでなく、FCOINペナルティを受けたり、使用中のマスクからエネルギーが取られたりします。ハンタードローンが近づいてくると、画面に警告が表示されるので、なるべく逃げるようにしてみてください。もしくは、マーケットプレイスで購入できる電磁パルス(EMP)があれば迎撃も可能です。
将来的にはドローンとのバトルがARで楽しめるようになるとのことなので、心待ちにしておきましょう。また、最近のアップデートでは、工作員側もドローンを作れるようになりました。ドローンを使えば、プレイヤーは歩かずにMove-to-Earnが可能となります。詳しくはこちらの記事をご確認ください。
ウォレットの暗号を解除
ウォレットはアップロードをすれば手に入るわけではありません。なんと、すべてのウォレットには暗号がかけられているのです。そのため、FCOINを獲得するには、ひとつずつ暗号を解読する必要があります。解読するには、ハッキング時と同じくミニゲームを行う必要があり、難易度がセキュリティレベルによって異なるとのことです。解除できれば、FCOINを入手できます!
DEFY最新アップデート
ここまでが従来のDEFYの解説ですが、実はベータ版からは新たな機能が追加されました。
ドローンでウォレット回収も可能に
12月14日のベータ版リリースからは、Retrieval Droneというドローンで回収に向かうことも可能になりました!これにより、工作員は自宅から動かずともウォレットを回収できるようになったのです。やり方は簡単で、ウォレットがある場所をタップし、ドローンを飛ばすだけ。
さらに、アイテムを使ってハンタードローンを破壊すると、ドローンのパーツを入手できるようになりました。パーツを組み合わせて自分専用のドローンを作れば、タスクも代わりにやってくれるようになるとのことです。
マーケットプレイスがローンチ
アプリ内から専用のマーケットプレイスにアクセスできるようになりました。$DEFYでゲームを有利に進めるためのアイテムを購入できます。ハンタードローンを破壊できる武器、EMPもマーケットプレイスから購入可能です。価格は500$DEFYです。
デカール
デカールは、工作員のマスクにプリントできるステッカーのことです。すべてNFTとなっており、マーケットプレイスで取引できます。1つのマスクに付けられるデカールは2つまでです。どのような効果があるかは不明。
DEFYのベータ版まとめ
NEXT STEPNとして話題になったDEFYですが、今回実際にプレイしてみて、DEFYはMove-to-Earnではないということが分かりました。自宅に居ながらドローンを回収に向かわせられるので、自身は動かなくても問題ないのです。加えて、ハッキング時に必要なミニクイズは歩きながらでは難しく、危険であるように感じました。
しかし、M2Eではなく、通常のブロックチェーンゲームとしてであればかなり楽しめます。ハンタードローンとの追いかけっこや、ミニクイズはクリア後に爽快感を味わえるでしょう。ストーリーと世界観もしっかりしているので、ハマる人はハマるに違いありません。今後はAR技術を使ってドローンとのPvEも予定されているようです。興味がある方はぜひお試しください。
各種リンク
Linktree | https://linktr.ee/defylabs |
DEFYの世界を支配するフューチャーシステムズの通貨。同社のタワーをハッキングすることで手に入る。ゲーム内の消耗品やアイテムを購入・アップグレードに使用可能。プレミアムマスクのホルダーは、FCOINを$DEFYに交換できる。